上手な文章を書くコツ(二重表現厳禁編)

文章の書き方

■「頭痛が痛い」は、なぜおかしい

自分「先生、頭痛が痛いです。」

先生「頭痛が痛いってなんだ?」

友達「何言ってんだ、ハハハ!」

小学生の頃、クラスでこのフレーズが流行っていました。

頭痛=頭が“痛い”と痛い。 “痛い”の意味を繰り返してしまう二重表現と言われる間違いです。

小学生ながらに、文章がおかしいことにみんなが気づくんですね。

今回は、文章を書く上での基本、二重表現を避けることについて書きたいと思います。

■二重表現とは

二重表現・・・ 同じ意味の言葉を二重に使ってしまうこと。

これをやってしまうと、文章が幼稚になったり、くどくなったり、分かりにくくなったりしてしまいます。

■この二重表現、気づけますか?

では、ここで問題です。

以下の文章には6つの二重表現があります。

「まず初めに、私の私見についてお話したいと思います。 朝起きて、一番最初に1日の目標を立てた方がいいと思います。 特に、元旦の朝には、1年の目標を立てることが必ず必要です。 なぜならば、時間は有限。1年をダラダラ過ごしてしまい、後で後悔することを防ぐことができるからです。」

分かりましたか?

二重表現の中には、明らかにおかしいものの他にも、

日常で普通に使ってしまうような分かりにくい物もたくさんあります。

では答え合わせ。

まず初めに私の私見についてお話したいと思います。 朝起きて、一番最初に1日の目標を立てた方がいいと思います。 特に、元旦の朝には、1年の目標を立てることが必ず必要です。 なぜならば、時間は有限。1年をダラダラ過ごしてしまい、後で後悔することを防ぐことができるからです

①まず初めに

②私の私見

③一番最初

④元旦の朝

⑤必ず必要

⑥後で後悔

聞いてびっくり!

「まず初めに」とか、「後で後悔しますよ」なんて、普通に使っていて、違和感が少ないですよね。

■二重表現の例

では、二重表現の例をいくつか挙げてみますね。

■気づきやすい二重表現

・会話で話す

・各グループごとに

・お金を入金する

・返事を返す

・思いがけないハプニング

など。

■気づきにくい二重表現

・一番最後

・旅行に行く

・過半数を超える

・断トツの1位

・過半数を超える

など。

■二重表現がなぜいけないか

ここまで二重表現を見て来ました。

冒頭で書いたように、文章が幼稚になる、くどくなる、分かりにくくなるなどのデメリットがあります。

中でも、伝えたいことが伝わりにくくなることが一番の問題だと思います。

■伝えるための鉄則はひとつ!

言葉で伝える、文字で伝える。

実際、自分の考えを他の人に正確に伝えるのってめちゃくちゃ大変です。

必ずと言っていいほど誤解を与えたり、全て伝わらなかったり。

で、伝えるための鉄則。

「とにかくシンプル!」

大事なことであればあるほど、慎重に伝えたくなります。

あれやこれやと細かく、いろいろ付け加えて伝えたくなる気持ち、痛いほどよく分かります。

でも、それじゃ伝わらないんですねぇ。

まずは、何を言いたいのかを明確に。

それをいかにシンプルに伝えられるかがポイント。

そこに、二重表現が入ると、一気に分からなくなる。

シンプルなものが一番最高

あ、いやいや、シンプルなものが一番!

あなたも、二重表現、ぜひ気をつけてみてください。