目次
■自分の力以上のものを発揮しようとしていないか
例えば、あなたは親友の結婚式で友人代表のスピーチを頼まれたとします。
まさに、責任重大。
原稿を一生懸命に考えて、ひたすら練習。
でも、どうしてもうまく話せない。
噛んでしまうし、途中で原稿が飛んで、頭の中が真っ白になってしまう。
「でも、本番では完璧なスピーチをしたい!」
■結局、うまく行かずに撃沈
練習に練習を重ねて迎えたスピーチ当日。
ガチガチに緊張して自分の番を待つ。
そして、出番。
「どうしよう、上手くやらないと・・・。」
そんな過緊張状態では、うまく行くはずがない。
練習の時と一緒、いや、練習の時よりも噛んでしまい、原稿も飛んでしどろもどろ。
「ああ、やっぱり俺ってダメだった。。」
しばらくの間引きずって、落ち込むことになります。
■結局は、背伸びをしているから
結婚式でのスピーチなんて、一生に何度もないような大舞台。
だからこそ、「うまくやりたい、完璧にやりたい、拍手喝さいを浴びたい」 誰でもこう思いがちだと思います。
これが、人前で話すことが大得意な人だったら別ですが。。
そうでない人の場合は、意識して、普段の自分以上のものを出そうとしています。
しかも、1度きりの本番で。
これ、明らかに背伸びをしているんですよね。
自分の背よりももっともっと上に背伸びをして、もがき苦しんでいる状態。
■ある消防士さんの話
職場の防災訓練の時、ある消防士さんと話す機会がありました。
「練習の時にできないことを本当の火事の時にできると思いますか?」
これは、もちろんノーですよね。
そして、
「本当の火事の現場では、練習の時にできていたことだって、慌ててしまい、できなくなる人が多いんです。」 「訓練では使えていた消火器だって、本当の火事になったら、パニックになって、使い方が分からなくなってしまうことだってあるんです。」
なるほど、と聞いているうちに気付きました。
例のスピーチの話。 練習でできないことをしようとしていないか、ってことに。
■人前で話すのが苦手な自分
元々、自分は人前で話すのが苦手。
でも、仕事柄、大勢の前であいさつをしたりすることが増えて、悩んでいました。
緊張する→うまく行かない→自信をなくす→なお緊張する・・・ この無限ループ。
なぜ苦手なのか。
一番は、緊張するからなんです。それも、過度に緊張するから。
■なぜ緊張するのか
では、なぜ緊張するのでしょうか。
その、最大の理由は、 自分の力以上のことをしようとしているから。
言い換えると、練習でもできないことを、たった1回きりの本番で成功させようとしている。
■そりゃあ、緊張もするわ
そう考えると、緊張してうまくいかないのも当たり前ですよね。
練習でできなかったことを、本番、しかも大勢が見ている前で成功させる。
考えるだけで恐ろしいです。
人間って、先の見通しがつかない状況に陥った時に不安を感じるんだそうです。
自分の能力以上のことを大勢の前でやる。
どうなるのか、予想もつかない。
下手したら、頭が真っ白になって、何を話すか思い出せずに終わるかも知れない。
顔が真っ赤、しどろもどろになって、大笑いされるかも知れない。
「あいつ、あの時失敗したヤツだ」って、ずっと言われ続けるかも知れない。
そんな状況で、自分の実力以上のことをするなんて、まず不可能です。
■うまくやろうとすることは禁止
と言うことで、 本番で成功させるために、自分が取り組んだ対策を紹介します。
それは、
「うまくやろうとすることを禁止する」こと。
■自分ができる範囲でいいじゃん
「うまくやって、人からスゴイと思われたい」 これが、自分の悪いクセでした。
他人の目を気にして、自分を良く見せようとしてしまう。
だから、できないことをしようとする。
そして、緊張する。
だから、発想を変えました。
「うまくなくたって、自分のできる範囲でいいじゃん!」
とにかく、無理しないように、背伸びをしないように、気楽に考えるようにしたんです。
■練習でできたって、本番でできないこともある
練習でできないことは、本番でなんて絶対にできない。
それに、練習でできていたことだって、本番にできないことだって十分にあるんです。
だったら、無理に「うまくやろう」とせずに、 その時の自分ができる範囲のことを、気楽にやればいいと考えました。
すると、一気に気分が楽になるんですね。
「失敗したって、それが自分の力なんだから、別にいいや」って。
■本番で成功するための秘訣とは
結局は、無理しないことが本番で成功するための秘訣だと思います。
自分の場合は、「人に良く見られたいがために、自分に無理をしていた」こと。
誰だって、失敗したくないのは共通。
でも、無理にうまくやろうとして、苦しい思いをするのは、自分が一番かわいそうだと思うんです。
そう、頑張っている自分が。
だったら、自分を信じて、その時の自分ができる範囲で全力を尽くすこと。
人からどう見られようが、関係ない!
本番で成功させるためのたったひとつの秘訣は、「無理をせずに、自分らしくやる」
これからは、楽して成功させてしまいましょう!
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