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■人を叱るのって難しくないですか?
仕事にプライベート、何でも「いいよ、いいよ」で済ませられれば何よりです。
でも、いつもそんなわけにはいきません。
叱らなければいけない時がある。
部下や子ども、同僚に後輩などに対して叱る。
でも、叱るのって難しくないですか?
■叱るのは大変。実は叱ってもらえるって幸せなのに・・・
誰でも、叱るのって嫌だと思います。
人の悪い点を指摘して、行動を正してあげる。
言い方を間違えれば傷つけることもあるし、自分が嫌われる可能性も高い。
これだけで、ものすごいエネルギーを使うことになるんです。
叱らずに、見て見ぬふりをしていれば一番楽。
だから、そんなエネルギーを使ってまで叱ってくれるって、本当はすごく有り難いことなんです。
でも、叱られた方には、そんな気持ちなんてありませんよね。
つくづく、叱るのって損な役回り。
■叱りながら褒める高等テクニック
もし、あなたが誰かを叱らなければならない時が来た。
「あ~あ、嫌な役が回って来た・・・」
そう思うのはまだ早い!
実は、叱りながらも相手を褒める高等テクニックがあるんです。
と言うことで、今回は、正しい叱り方について解説します。
■力で抑え込むのはダメ
まず、絶対にしてはいけない叱り方から。
・怒鳴りつける。
・冷たくあしらう。
・立場を利用して言うことをきかせる。
これをやると、その場では言うことを聞いてくれるかも知れませんが、あなたの信用はガタ落ちします。
叱った相手と、深い深~い溝ができてしまうんですね。
「なんだよ、アイツ偉そうに」
「アイツのために働くなんて、もうまっぴらだ」
「アイツだって、ちゃんとできてない所あるじゃん」
こんな感じで、憎しみを一身に買うことになりかねません。
■正しい叱り方とは
では、正しい叱り方を伝授したいと思います。
叱りながら褒める。
具体的に見て行きます。
■遅刻した部下を叱る
出勤時間、待ち合わせ時間に遅刻した部下のA君。
「すみません、道路が混んでいて」
早速、言い訳に走ります。
そりゃあ、叱られたくないですもんね。
A君がイメージしているのは
「時間に遅れるとは何事だ、社会人の基本だろ!」って怒鳴られること。
でも、あなたは高等テクニックで叱るんです。
■君にしては珍しいね
では、遅刻したA君を、叱りながら褒めてみましょう。
『遅刻するなんて、A君にしては珍しいね』
こんな感じで、A君を叱ります。
『遅刻するなんて、A君にしては珍しいね』
この短いフレーズの中には、実は2通りのメッセージが込められているんです。
■注意を促す意味
『遅刻するなんて、A君にしては珍しいね』
もちろん、叱るべきは遅刻したこと。
だから、遅刻したことに対して注意を促しています。
「遅刻はいけないから駄目だよ、今後気を付けるんだぞ」のメッセージが込められていますね。
■普段を褒める
では、いよいよ本題です。
『遅刻するなんて、A君にしては珍しいね』
一見、遅刻をいたことを叱っていますが、強烈な褒めのメッセージが込められていることに気付けますか?
『遅刻するなんて、A君にしては珍しいね』
そう、普段は遅刻しないA君のことを暗に褒めているんです。
『普段は時間通りに来てくれてありがとう』って。
このメッセージ、叱られた相手の心に強烈に突き刺さると思います。
「普段の自分の頑張りをしっかり分かってくれているんだ、これからは気を付けないと!」って。
■叱るのは簡単でも・・・
実際、目の前のことを叱ることは簡単です。
でも、相手の心に伝わらなければ意味がありません。
「時間に遅れるとは何事だ、社会人の基本だろ!」
思いっきり怒鳴れば、A君の心に恐怖心が植え付けられます。
この上司の時に遅刻したらマズい。
でも、叱った意味は心に響いているでしょうか?
結果、この上司の時には遅刻しないように気を付けようって、上辺だけの行動変化がみられるだけで終わってしまいます。
確かに、遅刻はしなくなるかもしれませんが、それ以外の仕事ぶりは変わるでしょうか?
ヘタをすると、
「普段は真面目にやってるのに、たった1回の遅刻で怒鳴りやがって」と、不信感を抱いてしまうかも知れません。
そして、その積み重ねがやり場のない不満やストレスとなって積み重なっていく。
■叱りながら褒める効果
怒りながら褒める効果は絶大です。
「普段の努力を認めてくれている、もっと頑張らないと」
この気持ちが、仕事に対してのモチベーション、そして、叱ってくれた上司への信頼感を生むと思います。
「この上司のためにも、俺が頑張らないと」って。
遅刻に対して注意させるだけじゃなくて、仕事のやりがいも生み出させるんですね。
まさに、効果絶大。
■褒めて伸ばす時代
これは、相手によると思います。
厳しく叱って闘争心をあおる方が効果的な人もいます。
でも、今の時代は褒めて伸ばす方が効果的のような気がします。
叱りが3割、褒めが7割くらいがちょうどいいのかも。
だからこそ、叱りながら褒める高等テクニックは部下育成に有効なんです。
もちろん、子育てにも有効ですよね。
■叱りにひと工夫
どうせ叱るなら、戒めることだけじゃなくて、プラスアルファがあった方がいいですよね。
叱りながら褒める。
あなたも是非実践してみてください。
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