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■緊張しますか?
大切なこと、失敗が許されないこと、やり直しがきかないことなど、緊張する場面ってたくさんあると思います。
そして、緊張して心臓が飛び出そうになる人もいれば、ソツなくこなしちゃう人もいる。
俺は完全に緊張感に飲まれるタイプで、緊張にはかなり悩まされています。
あなたは、緊張に悩むタイプですか、それとも、何ともないタイプですか?
■緊張を克服するための方法
過度な緊張は、自分を萎縮させてしまい、本来の力を発揮しにくくしてしまいます。
それを解決する方法は、「自分の力以上のことをしない」こと。
そう、意外と簡単なんです。
俺を含めて、緊張に悩む全ての人に知ってもらいたいと思います。
■緊張のメカニズム
「緊張を克服したい」
では、緊張する仕組みを紹介してみましょう。
・人間には自律神経があり、内臓などの動きを寝ている間も、24時間コントロールしている。
・自律神経には、活動時に活発になる交感神経と、安静時に活発になる副交感神経の2種類がある。
・交感神経が高まるときには、脳でノルアドレナリンが生成される。
・ノルアドレナリンは、血圧上昇、震え、動機などをもたらし、自分の体を、獲物を狙う時のよう な攻撃モードに切り替える。
ざっくり言うと、こんな感じ。
緊張って、何かをする時に体を「起きろ~」って目覚めさせるためのものなんですね。
■いい緊張、悪い緊張
緊張が必要なことは分かった。
「でも、その緊張をするから悩んでいるんだよ」って言いたいですよね。
俺自身も、悩みに悩んでました。
そして、俺なりに出した答えがこれ。
きっと、緊張って2種類ある。
いい緊張と、悪い緊張の2つがあると思うんです。
■いい緊張
いい緊張って何だろう?
実は、俺もあまりピンと来ないんですが・・・(笑)
血圧を上げて、体を震わせて体温を上げ、心臓の鼓動を早くして血流を速めて、攻撃モードにすること。
そう、獲物が目の前にいても、寝起きのボーっとした状態では捕まえられないですから。
だから、準備が必要。
緊張=準備なんですよね。
いい緊張とは、獲物を取るための準備。
震えたり、ドキドキしたり、顔が紅潮したり、などなど。
これ、本来は全部いい緊張のはずなんです。
■でも、緊張は嫌だ
足がガクガク、胸はドキドキ、顔は真っ赤。
これ、何かをする時に誰もが自然になっちゃう現象。
だって、体を攻撃モードにしてるんだから仕方がない。
そう、獲物を捕るために。
でも、この自然現象に悩む人がものすごく多いんです。俺も含めて。
ガクガク、ドキドキ、真っ赤・・・。
嫌ですよね、緊張。
では、なぜ嫌なのかについて見てみたいと思います。
■悪い緊張の原因
緊張が嫌。
それは、悪い緊張をしているからなんですね。
では、何が悪いのか。
それは、「自分の力以上のことをしようとする」ことなんです。
「自分の力以上のことをしようとする」から、本来は、うまく獲物を捕るために体を攻撃モードに変えて行くだけの緊張が、悪い緊張に襲われるんです。
■俺のエピソード
娘の通う保育園のクリスマス会。
保護者たちで劇をやることになりました。
俺の役はカッパ。
子どもたちに楽しんでもらえるように、入念に練習、準備。
頭の中では、カッパの登場に大喜びの子どもたちの姿をイメージしていました。
でも本番・・・、緊張したんです。ものすごく。
ステージに出る前から、顔はこわばり、動きはガチガチ。
セリフも忘れて、しどろもどろ。
気合いとは裏腹に、最悪の展開になってしまいました。
■何が悪い緊張をもたらしたのか
本来の目的は「子どもたちに楽しんでもらうこと」のはず。
でも、こんな思いが頭をよぎりました。
・役員仲間から「さすが芸達者、カッパを頼んで良かった」って思われたい。
・憧れの先生から「すごい、あんなに面白くできるなんてすごい」って思われたい。
・ビデオ撮影をしているから「このカッパ役の人、すごく上手」って多くの人に見てもらいたい。
こんな気持ちから、「自分の力以上のこと」をしようとしてしまったんです。
■本来の俺の力は・・・
でも、本当は・・・
・劇なんて初めてだし、動きもセリフも、そんなに上手にできない。
・人前でカッパの動きを大袈裟にやるなんて、恥ずかしくて抵抗感。
・ビデオに撮ったのが後々までずっと残るから、絶対に失敗はできない。
そう、本当はできなかったんです、俺は。
カッパ役はできるかも知れないけれど、上手にはできない。
でも、「人から良く思われたい」、「人からすごいって思われたい」って気持ちが湧いた瞬間から、「自分の力以上のこと」をしようとしてしまったんです。
そんなに上手にできないのに。
この背伸びが悪い緊張の原因。
■自分を良く見せようとしない
俺のエピソードからも分かる通り・・・、
自分を良く見せようとすることが、悪い緊張を招く最大の要因のような気がします。
他人から「すごい!」って思われなくたっていいんです。
自分のできる範囲でカッパをやって、それを見た子どもたちが楽しんでくれる。
たったそれだけ。
緊張もしないし、結果もきっと成功したはず。
でも、「あの人、すごい!」って思われたって思った瞬間から、俺の頭の中には、プロの劇団員がやるようなカッパをイメージ。
出来もしないのに、そんな“すごいカッパ”をしようとしたもんだから、ガクガク、ドキドキ、ひどい緊張に襲われて、しどろもどろで終わってしまった。
■すごくなくていい、自分のできる範囲でいい
例えば、ピアノ。
片手でドレミファソラシドしか弾けない人が、大観衆の前で「エリーゼのために」を弾こうとしたら、絶対に緊張しますよね。
でも、右手の人差し指で「ド」を1回弾くだけだったら、大観衆の前でも緊張しない。
それは、「ド」を弾くだけなら、自分ができる範囲だから。
別にすごくもなんともないけど、自分が背伸びしなくてもできる範囲内だから緊張しないし、失敗もしない。
シンプルに言うと、こういうこと。
■自分のできる範囲でいいじゃん
「人から良く思われたい」なんて、実際は自己満足。
背伸びして、ガチガチに緊張して、奇跡的にうまくいっても、それは本当の自分じゃない。
すごくなくても、上手じゃなくても、自分のできる範囲で、背伸びしないでやれることが本当の「自分らしさ」。
その自分らしさに、周りの人たちは魅力を感じてくれるんです。
そう、無理しないで、自分のできる範囲でいいじゃん!
■緊張とうまく付き合おう
俺もまだまだ緊張に悩んでいるけれど・・・。
緊張は、獲物を捕れるように、活動できるように、体を準備してくれる必要なもの。
そして、「自分の力以上のことをしなければ」、緊張が体を準備してくれて、良い結果をもたらしてくれるんです。
だから、できる範囲で無理なく、背伸びせず、自分らしくに徹することで、緊張とうまく付き合っていきましょう。
本来、緊張はいいもの、必要な物。
きっと、緊張の悩みから解放されると思います。
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