完璧主義だと人生詰みますよ。完璧主義の恐怖の体験談③

あがり症克服

■完璧主義だと、人生詰みますよ

完璧主義ほど危険なものはないと思います。

誰もが、完璧だとカッコいいと思うと思います。

でも、それは間違い。

完璧を目指すなんて、これほどくだらないことはないんです。

今回は、私の実体験をもとに、完璧主義がいかに危険なものなのかを解説していきます。

 

■私のエピソード

私は、この完璧主義に長年苦しめられて来ました。

完璧を求めれば求めるほど、その完璧とはほど遠い結果に陥る。

緊張、失敗、重圧。

そんなマイナスと戦い、苦しめられ、結果、得られる物は何もありませんでした。

完璧主義に苦しんで、ボロボロになって、その完璧主義から脱却した私のエピソードをまとめてみたいと思います。

 

■完璧主義は自己嫌悪との戦い

完璧主義は、ひと言で言って自己嫌悪との戦いです。

だって、物事は完璧に行かないことが当たり前。

でも、その当たり前に反して完璧にやろうとするから、自信を失う。

そして、その自信のなさから、自己嫌悪に陥るんです。

「俺、何やってるんだろう・・・」って。

 

■完璧を目指すが故に失敗する

私の場合、『完璧を目指す=他人から認められたい』の思いが強くてドツボにはまりました。

以前、職場の研修で講師をする機会がありました。

「チャンスが来た!」

話が舞い込んだ時には、こう思ったんです。

難しいテーマを、分かりやすく、的確に、面白く解説する。

結果・・・、

「さすが、デキる人って違うよね~」

参加者から賞賛の嵐を浴びている自分の姿をイメージしたんです。

「よし、自分の株を上げるチャンスがやって来た」

 

■ところが、出来ない

自分で言うのもなんですが、私は職場ではキレる存在。

制度や法律などに詳しくて、周りのスタッフからも「何でも知ってる」って思われているんです。

そして、実際に他のスタッフよりは知っている。

でも・・・、

私は極度の人見知りだったんです。

つまり、人前で話すことが苦手なんです。

だから、うまくなんて説明出来ない。

 

■自分の中で膨らむ妄想

でも、自分の中で妄想は膨らんでいきます。

最初は、「自分の株を上げるチャンス」って思っていました。

でも、次第に、「失敗したらどうしよう」って言う不安に変わって行く。

「あの人、何でも知っててデキる人って思ってたのに、実は頭良くないじゃん」

こんな風にヒソヒソ言われてしまう自分の姿が思い浮かんでは消えていく。

「あ~、失敗したくない」

妄想は、日に日に膨らんでいくばかり。

 

■必死にもがいて準備

「何とかしてうまくやらないと!」

完璧な自分でいるためにも、必死で抵抗を試みました。

話す内容を書き出して、暗記。

自宅の誰もいない部屋で、大勢が前にいることをイメージしての脚立の上で話す練習。

面白おかしく説明できるように、ギャグを盛り込む。

分かりやすいように、資料を何度も書き直しては準備。

「よし、これで何とかなるはず」

そうして、当日を迎えることとなりました。

 

■迎えた本番

とうとう迎えた研修本番。

完璧にこなそうと思えば思うほど、緊張感は増して行く。

普通にやればいいのは頭で分かっています。

でも、完璧主義が邪魔をする。

「失敗なんて出来ないぞ・・・」

ここから、地獄絵図が始まって行くんです。

 

■まさに地獄絵図

参加者が集まって、いよいよ研修が始まりました。

会場の雰囲気は「シ~ン・・・」

そう、講師である自分がガチガチに緊張しているから、参加者にも緊張が伝播ですんです。

そして、自分を緊張させている原因こそ、完璧主義。

「完璧にこなさないと・・・」

この重圧と戦うために、メチャクチャ緊張して話し始めました。

暗記した原稿を思い出しながら読む姿は、まさに棒読み。

面白いと思って入れ込んだギャグに、参加者は「・・・」無反応。

必死で準備した資料は、机の上でめくっていない参加者も多数。

参加者の中には、居眠りする強者も何人か。

完璧主義と戦いながら必死で話す私と対照的に、参加者は冷たい目線で「つまんねー」とメッセージを送って来ます。

まさに、地獄絵図の2時間でした。

 

■襲って来る自己嫌悪

研修が終了。

その疲れよりも先にやって来たのが、強烈な自己嫌悪。

「俺って、やっぱりダメな奴だ」、「俺って何も出来ないじゃん」、「俺って、最悪だ」

この自己嫌悪が何日間も続きました。

すると、自分への自信も当然持てなくなる。

結果、仕事でミスは多くなる、何もやりたくなくなる、誰とも会いたくなくなる。

そうですよね、「自分はダメだ」って思ってると、本当にダメな奴になりますから。

 

■気づいたことは自分らしさの素晴らしさ

そんな時、私の心を癒してくれたのは・・・、

娘。

そう、娘には、カッコつける必要もない、背伸びする必要もない、完璧でいる必要もない。

だから、自分らしさいっぱいで接することができるんです。

すると、何をしても楽しいし、自然とうまく行くんです。

そう、自分らしさが最高に素晴らしい。

娘といるうちに、このことに気付いたんです。

 

■完璧主義は苦しいだけ

完璧主義は、苦しいだけです。

だって、自分の実力以上に背伸びをして、出来ないはずの完璧を目指すから。

考えてみてください、自分の背丈よりもはるかに水深があるプールで、背伸びをして必死に水面に顔を出そうとしている苦しさ。

完璧主義で背伸びをしている状態って、まさにこれと同じだと思うんです。

「俺は、こんなに深いプールでも泳げるんだぞ!」って、苦しんでいる。

でも、それが何の役に立つでしょうか。

別に、幼児用のプールで寝転がっていたっていいです。

だって、その方が、遥かに楽で楽いし、自分らしいんだから。

 

■自分らしく、無理なく楽しく

心がけるべきは、自分らしく、無理なく楽しくです。

自分らしさを心がければ。やることなすこと、全てうまく行きます。

だって、自分のできる範囲の中だから。

完璧なんて目指さないで、自分らしく輝いてこそ、人生は豊かになります。

だって、人生って自分のものでしょ?

だったら、自分らしく生きましょう!